ケン坊の資産運用日記

サラリーマンが小型株の中長期投資(3か月~数年)で資産形成を目指す。目指せ!!お金に縛られない自由な人生!!

企業分析・財務分析

ぷらっとホーム(6368)にみる、企業のビジネスモデル変化のとらえ方

持株で絶賛急騰落中のぷらっとホーム(6368)を題材に、企業のビジネスモデルの変化について書いてみたいと思います。

企業の売上の上げ方(ビジネスモデル)にはいくつかのパターンがあります。
そのパターンの例をあげると、以下のようなビジネスモデルのパターンがあります。

フロー型
いわゆる1回1回の売り切りモデル
例:小売、メーカー

ストック型
一度の契約で定期的に売上が発生するモデル
例:携帯会社、メンテナンス会社

エクイティ型
仕事の質(顧客に与える価値)によって売上が変動するモデル
例:M&Aアドバイザー、企業弁護士

ネットワーク型
その仕組みが広がることで利便性が大きくなっていくモデル
例:SNS(Facebook、Twitter)、OS(Windows)



ぷらっとホームは今まで、OA機器の販売など、先ほどの分類で言うところのフロー型のビジネスモデルを展開していました。話題のIOT分野の製品であるマイクロサーバーにおいても、今までは製品売り切りのフロー型に終始しておりました。


しかしここ1年程、そのマイクロサーバーについては、他社(インテルやソラコム)との連携を深め、製品単体ではなくアプリケーションも含めたサービスを提供する企業に変わりつつあります。


フロー型からストック型にビジネスモデルが変化してきているのです。


そして、今回急騰した理由をもう一歩踏み込んで考えると、アマゾンテクノロジーパートナーになったということで、ぷらっとホームのマイクロサーバーがデファクトスタンダードになるような、いわゆるネットワーク型への可能性を、株価が織り込んで行くのではないかと想像(妄想?)しています。


2月5日の第三四半期決算でもわかるように今は大赤字の会社ではあります。
でも、株価は未来を織り込むもの。ぷらっとホームのIOT分野でのデファクトスタンダードとしての活躍を夢みて、しばらく乱高下に付き合っていきたいと思います。


当ブログの情報で損失が発生したとしても、当方は一切責任を追いません。また、気をつけてはいますが、情報が正確でない場合もあります。投資は120%自己責任でお願いします。

財務分析で企業の未来を予想しよう!! 〜アサカ理研(5274)と大泉製作所(6618)の動きは事前に察知できた!?〜

勝手に始めた財務分析シリーズ。


今回は、現在絶賛急騰中のアサカ理研(5274)と大泉製作所(6618)を使って、「ひょっとすると財務分析でこの大化け株がつかめたかもしれない」って形で書いてみたいと思います。「財務分析で未来を予想しよう」っていうコンセプトです。


なんやかんやいって、定性分析って「未来」を予想することなので、結構楽しいんすよ。この製品は売れそうだなっとか、今この市場は伸びてるなっとか。楽しいっすよね。
だけど、財務分析って数字で色々ごちゃごちゃやってるくせに、結局わかるのは「過去と今」になっちゃいがちなんですよね。だから、なんかつまらなく思えちゃうって人が多いんじゃないかなって思います(昔の自分もそうでした)。単に数字が嫌いって人もいるだろうけど。


それもそのはずで、財務分析で使う有価証券報告書や決算短信にはほとんど企業の「過去と今」しか書かれていません。だから、財務分析で「未来」を予想するには少しコツがいります。そのコツの部分について少し触れてみたいと思います。



前置きが長くなりました。
まずは、財務についておなじみの図から始めたいと思います。
上にBS(貸借対照表)、下にPL(損益計算書)の図です。

BSとPL













今回はここの③の部分。資産と費用が売上を産むってところに注目したいと思います。

企業は売上を産むために色々と投資をします。研究開発とか設備投資とか人を増やすとか広告宣伝をするとか。で、その結果売上が立つ。

BSとPLその3













財務上の資産や費用っていうのは、売上を上げるための武器みたいなもんだと自分は思っています。

RPGでラスボスを倒すには高価な武器(エクスカリバー)が必要なように、大きな売り上げを上げるためには優れた武器が必要です。


ってことは、どれくらい投資費用にお金を使ったか?で、どれくらいの売上を狙っているのか?が少し読めるんじゃないか?つまり、投資費用は売上の先行指標になりうるんじゃないか?ってことが推測できます。



それをふまえて、アサカ理研。
先日レアアースの新しい抽出法の開発で急騰しました。結局20倍くらいになったのかな?
この会社の研究開発費(貴金属事業)と設備投資費をみると。去年、急に貴金属事業の研究開発費ががくんと減りました(四季報にも書いてあります)。そして設備投資費ががくんと増えてます。


アサカ理研













これ、今だから想像できることですが、たぶん、去年の段階で今回急騰する元ネタとなった研究開発は終わってたんですよ。だから今年は研究開発費が少なくなった。その代わり今回の研究成果によって、この後に来るであろう大口受注に備えて設備投資を実施した。だから、設備投資費が急増した。で、設備投資もある程度めどが立ったので、その成果をリリースした。って流れなんじゃないですかね?

もし仮に、これが読めれば20倍ゲットですよ。ま、難しいけど。





次に、大泉製作所。ここはBOSCHとの提携を機に大化けした株です。
大泉製作所のここ3年間の営業利益と設備投資費を追いかけると、バリバリ赤字にも関わらず、積極果敢にタイ工場の建設計画を立ち上げて投資してます(まだ建設中なので建設仮勘定の黄緑のグラフを見てください)。

大泉製作所












普通しないっしょ。赤字だったらリストラして規模縮小って考えてもおかしくない。
でも、ガンガン設備投資をした。

経営者も馬鹿じゃないんで、見込のない設備投資はしないと思うんですよね。ってことはタイ工場計画の段階で今回の急騰の原因となったBOSCHとの提携話が出てたんじゃないか?って想像しちゃうんです。ひょっとすると水面下で交渉していたかもしれない。完全に想像の域を出ないっすけどね。
そんな推測がもしできれば大化けGET。
ま、これも今だからわかる話ですが。



ただ、設備投資額を見ればいいってもんでもないのですが、急に研究開発費が減って、設備投資額が増えたりしたのを発見した時に、「あれ、この会社なんかしようとしているな?」って感じ取れるか?が大切ではないでしょうか?そして、それから何が起こるのかを丹念に調べてみたりする。そういったきっかけを財務分析でつかめるかもしれません。


今回は財務分析で未来を予想するってコンセプトで記事を書いてみました。
もちろん今回あげたアサカ理研も大泉製作所も、後出しじゃんけんなんでこんなことが言えるんですが、財務分析をするときにこんなところに注目すると、ひょっとすると大化け株がつかめるかもしれませんね。ってか自分はつかんでみたいっす。


当たり前ですが投資は自己責任でお願いします。


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投資家目線で見る財務諸表  ~BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)の関係~

今回、新たな試みとして、財務諸表についてまとめた記事を書いてみたいと思います。
とはいえ、自分は財務の専門家でも何でもないので、今までの投資経験から、
あくまで投資家として自分はこんな感じでざっくりと財務諸表をとらえてますよって形で書いてみます。
なので、一般的な財務のとらえ方とは違うところもあるかもしれません。

記事を読んで、ご意見などあればコメントにどんどん書いてもらえるとうれしいっす。  
  

今回はBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)の関係について。   


一つの図にしちゃうと、自分はBSとPLの関係をを下の図のようにとらえています。  

 BSとPL       


















上にBS、下にPLで、右上のBSの資本から始まってぐるっと左回りに回って、また右上に戻ってくるイメージ。
これが何回も回っていくうちに、BSやらPLがどんどん大きくなって(=資産や売上が大きくなって)、
企業が発展していくって感じです。

詳しくみていくと、


①集めた資本(資本金、上場、借入等で得た資金)を資産(現金、原材料、工場、システム等)に振り替える   

BSとPLその1

















②資産を使って企業活動をし、それを一年分の費用として算出する。   
BSとPLその2















③費用(資産)を用いて、1年間の企業活動を行った結果、売上が立つ。
   BSとPLその3

















④売上-費用が利益となって、それがまた資本に組み込まれる
   BSとPLその4
















こんな感じでぐるぐると回っていき、資本が増えて資産が増えたり、売上が増えて利益が増えたりして、企業がどんどん発展していく。

BSとPL

















なにかが変化したときに、次にどうなるのか?もしくはどうならないとまずいのか?が、
この図だとわかりやすいと思うんですよね。  


例えば、投資して、工場を作ったケースをどうとらえるかっていうと、左上の固定資産が増えるので、次は②にいって減価償却として毎年一部が費用として増えていくんだなってなるし、じゃあそのあとの③では費用の増加以上に売上は上がるんかいな?ってなる。  


支払サイトが伸びて売上債権が増えた場合は?っというと、右上の流動負債が増えるので、①のそれに合わせて左上の流動資産も増えないとねってなる。ってことはBSが大きくなっちゃうから、利益がそのままならROA(利益に対する総資産の比率)は下がるなってわかる。    


人員を増加させて左下の費用が増えれば、③の右下の売上を伸ばさなきゃ利益は出なくなるよねっなる。    


利益ががっつりあがったときには、右上の資本が増えるので、①の次に左上のどんな資産を増やしていくのかしら?現金?工場?企業買収?ってなるし、それともその利益は分配しちゃうとか、負債を減らしちゃうとかして、BSは大きくさせない方法をとるのかな?って考えることができる。   


ほんとにざっくりしたとらえ方だし、会計としては細かく言う突っ込みどころは満載かもしれません。
ただ、投資家として、投資企業をとらえる時の最初のステップはこれで十分かなぁって思うんですがどうですかね?  
細かいことはそれで興味を持った企業に対して、そのあとじっくりと調べていく感じです。



っと、初めての試みで財務諸表について触れてみましたがいかがだったでしょうか?
もしよければ、ここ考え方が根本的に違うよとか、ここはこう考えたほうがいいとか、コメントとかもらえるとうれしいです。
もし好評なら、キャッシュフローとか、企業価値についてとかも書いていけたらいいですけどね。


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ストップ高したアスカネットの事業バランスの良さを、PPMの観点からBCGマトリックス(成長‐シェアマトリックス)を使って実例してみる

タイトル長くてすいません。

しかもPPMやらBCGやらの、よくわからんアルファベットまで使って(はっきり言ってSEO対策です)、既に読む気をなくされている方もいるかもしれませんが、もし興味を持たれた方がいらっしゃれば、長くなりますのでお時間がある時にお読みください。


今回は、満を持して動き出した(?)アスカネットについて、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の観点から、BCG(ボストンコンサルティンググループ)マトリックス(成長・シェアマトリックス)を使って、その事業ポートフォリオのバランスの良さを簡単に書いてみたいと思います。


PPMとは、複数の事業を行っている会社が、経営資源をどのように配分するのか?どのように効果的に事業を組み合わせるかを決定するための経営分析、管理手法です。
そこでよく使われるのが、成長‐シェアマトリックス(BCGマトリックス)といわれる2×2のマトリックスで、横軸にマーケットシェアの大小、縦軸にマーケットの成長性をの高低をとった表で、以下のように表わされます。


BCGマトリックス










市場成長率が高く・シェアが大きい左上の「花形」は、市場成長に合わせて投資を必要とする事業。
市場成長率は低いがシェアが大きい左下の「金のなる木」は、追加投資しなくてもキャッシュフローや利益を生み出す事業。
市場成長率は高く・シェアが低い右上の「問題児」は、シェアの拡大や市場成長にあわせて積極的に追加投資するか、それとも撤退するかを考える必要のある事業。
市場成長率が低く・シェアも低い「負け犬」は将来性が低いため撤退する事業。


と、ざっくりとこんな感じで分類して、各事業にどのように資源配分していくかを判断する材料を提供するのが、BCGマトリックスです。


もっと詳しく知りた人はGoogle先生にでも聞いてください。


そのマトリックスをアスカネットの事業で当てはめてみると、以下のようになります。

BCGマトリックス2











メモリアルデザイン事業は「金のなる木」、パーソナルパブリッシング事業は「花形」、エアリアルイメージング事業は「問題児」(各事業の詳細はアスカネットのHPをみてくださいね)。

これは、売上高利益率をみるとわかりやすくて、メモリアルデザイン事業は34~35%の売上高利益率がある高利益体質の事業。パーソナルパブリッシング事業のそれは14~16%くらい、そして、エアリアルイメージング事業は赤字と、見事に「金のなる木」、「花形」、「問題児」の形になっています。売上はもちろん「花形」のパーソナルパブリッシング事業が1番多いです。


そして、以下のように、「金のなる木」のメモリアルデザイン事業で稼いだキャッシュを、「花形」のパーソナルパブリッシング事業や「問題児」のエアリアルイメージング事業に投資しているという、お金の流れが見えてきます。

BCGマトリックス3









今のところ「金のなる木」のメモリアルデザイン事業はその先行者利益を活かして、順調にキャッシュを作っています。そして今、そのキャッシュを使って投資した成果がパーソナルパブリッシング事業の「ゼン・レイフラット」や「after shutter」として現れたり、エアリアルイメージングの量産化実現間近のニュースとなって現れてきました。投資した成果が、利益やキャッシュフローとして現れようとしている今、株価もそれに対応して上がっていくのかもしれません。


通常「金のなる木」はいつかは枯れる日がきます。こうやってメモリアルデザイン事業でキャッシュを作ることができる間に、「花形」のパーソナルパブリッシング事業や「問題児」のエアリアルイメージング事業をしっかりとキャッシュを稼げる事業にしたてることがとても大切です。そして、その日はそんなに遠くなくなってきてるんじゃないでしょうか?


また、長い目で見ると、今は「花形」のパーソナルパブリッシング事業が追加投資を必要としない「金のなる木」になっていき、「問題児」のエアリアルイメージング事業が「花形」になっていく、そんな事業のライフサイクルが見えてくるのかもしれません。



今回は小難しいテンプレートを使って考えてみました。でも、好調な事業で稼いだキャッシュを使って、新事業に投資するというのは、当たり前といえば当たり前の企業経営です。ただ、こういったテンプレートを使うことで、その当たり前のことを図でわかりやすく示せるところに、その良さがあるのではないでしょうか?

BCGマトリックスには事業間のシナジー効果が見えなかったり、単純化しすぎているといった弱点もあります。そういったツールの限界も考えながら、こういったテンプレートを一つの投資判断ツールとして使うのは、やっぱり面白いですね。


関連リンク
アスカネットの決算


アスカネットの決算発表


持株の四半期決算の見どころ(ランシステム、ソリトンシステムズ、アスカネット編)


アスカネット(2438)



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事業構造からみるアテクト(4241)の改革

今回は、気合を入れた企業分析の記事を書いてみたいと思います。初めての試みなので上手く書けるかどうか?


かなり長くなりますので、時間がある時にでも読んで見てください。



今回取り上げるのは、自分の持株の主力銘柄の一つであるアテクト(4241)についてです。


アテクトは製造業に位置する会社で、主に半導体部門、衛生材料部門、PIM部門(噴射成形)の3つ部門で製造販売を行っている会社です。


この辺、一つの破壊的イノベーションで社会をひっくり返すような会社ではなく、 3つの部門でバランスを取りながら企業経営を行っていく、ベンチャー企業というよりは、中小企業の意味合いが強い会社です。
よく言えば安定している、悪くいうと爆発力に欠けるといったところでしょうか?


安定しているとは言っても、実はアテクトという会社は新規事業立ち上げの遅れやら、半導体部門の落ち込みやら、従業員の使い込みやらで、ここ最近はかなり危ない状態にありました(あります?)



しかし、ここ1、2年で「コンヤガヤマダ」状態は脱したと思えるような状態になってきたので、今回はその改革ぶりを事業構成の観点からみて行こうと思います。


さて、アテクトは製造業に位置しますので、一般的な製造業の事業構造を図に示します。以下のような形です。

 製造業の事業構造









研究開発から始まって、生産・流通→マーケ・販売→サービスと事業は流れており、
全般にわたって資本政策が絡んでくるといったテンプレートです。


そして、アテクトはここ最近の改革で、各事業で多くの部分にメスを入れて改革を行なっているのがみて取れるようになりました。以下がどの部門でどこに手をつけたかの図です。


アテクトの事業構造改革











研究開発はPIM事業で、生産物流は半導体事業で、マーケティング販売アフターサービスは衛生材料事業でと、あらゆる部門で改革を進めている状態です。

実はここ最近、その改革がBSやPLに現れてきているように感じます。ここら辺分析してて面白いなぁっと思ったので、今回記事にしてみました。


一つ一つみていきたいと思います。



先ずは研究開発から。

研究開発では、今まで新規事業として行なっていた、3つの事業、プラスチック造形、ポリマー微粒子、PIMのうち、二事業を閉鎖もしくは売却し、PIMのみに特化するこことなりました。

この三事業はずっと赤字を出しっ放しだったので資金繰りが難しくなった段階では英断だったと思います。


そして、以下のグラフのように、残したPIM事業は順調に売上を伸ばして、黒字化を達成。まだまだ売上的には小さいですけど、改革の成果がみて取れます。



PIMの売上推移













次に、製造物流では、半導体事業にメスを入れます。国内工場を閉鎖し、韓国と台湾に生産を特化させました。円安で、タイミング的には微妙ではあったのですが、この改革によって、棚卸資産回転率が目に見えて改善することとなりました。



グラフで示したので確認してください。折れ線グラフの部分です。


アテクトの販間費と棚卸資産回転数















この期間、実は売上もだだ下がりだったのですが、それにも増して棚卸資産回転率が改善しています。この生産改革、次は衛生材料事業で行うとのことで、どんな成果が出るのか楽しみです。



そして最後のマーケティング販売、アフターサービスでは、衛生材料事業からメスを入れます。



実は販売に関しては、半導体事業でスペーサーテープという、ニッチな分野ではありますが、世界シェア70%を記録するなど、実績は十分ある会社です。



それで、衛生材料事業。元々この衛生材料の販売方法はユニークで、テレマーケティングによる直接販売をおこなっていました。

それを今回は過去に注文をもらった先で、今しばらく注文がない先に、再度電話でアプローチするという、いわゆる見込み客販売をしたんです。そして、実績が上がってきます。



それは数字にも現れており、上の図の棒グラフをみると、販売管理費の額が減っているのがわかるかと思います(実際は販売方法の変更以外の影響も販管費の削減には効いているでしょうけどね)



こういった各部門・事業での改革に加えて、資本政策でもここ1、2年で大きな改善が見られています。



資本政策といえば、なによりアテクトは資金繰り的にみてそんなに万全ではない会社であるので、先ずはキャッシュフローからみてみたいと思います。


ここ三年のキャッシュフローをグラフにしてみました。


アテクトのCF推移











図を見てもらうと、まず、営業キャッシュフローが伸びてきているのが見て取れます。これは、利益をあげられるようになったのもそうなんですが、棚卸資産の削減などキャッシュを作れるような改革の成果でもあります。

そして、財務CFがここ2年はマイナスとなり、3年前(+それ以上前)に借入れた借入金を返済している様子が伺えます。



アテクトのCF文武












もう少し詳しくCFをみていきます。ここ三年の営業CFを横軸に、投資CFを縦軸にとると、三年前と比較して、営業CFが伸びているのがわかるかと思います。そして、投資CFも抑え気味で、前期は固定資産の売却もあってプラスになりました。
過去の投資を営業CFに結びつけて、かつ、資金繰りが改善しているのがみて取れるのではないでしょうか?



次に有利子負債と自己資本比率をみても、最近は有利子負債の減少が進み、自己資本が改善しているのがみて取れます。

アテクトの資本政策(安全性)














また、流動化率をみてもようやく100%を超えてきて少しは安心して見られるようになりました。まだまだ何かあったら危ない状態ですけどね。


アテクトの流動化率










また、有利子負債の年齢も長期に傾いてきて、長期固定適合率(固定資産を自己資本と固定負債を足した数で割り算)なんかも、順調に改善しています(グラフはなし)
 


こうやってみてくると、アテクトはここ1、2年で様々なところで大きく改革を実行して、その成果が数字として現れてきたと思います。


まだまだ万全ではありませんが、投資するにはいいタイミングなんじゃないかなぁなんで思う、今日この頃です。


いいことばかり書きましたが、まだまだ自己資本比率も低く、決して万全の会社ではありません。半導体事業がこの半期程、売上や利益が頭打ちになっているのも気になります。また、気をつけてはいますが、データが正確ではないかもしれません。投資は自己責任でお願いします。


初めての試みでしたが、上手く伝わったでしょうか?やってみて、分析結果を文章で伝えるのはこんなにも難しいものだと実感しました。アナリストの人ってすごいですね(今ちょっと話題になってますけど)。


今回の記事を書いてみて、思ったより面白かったので、また気が向いたら(もし需要があれば)書いてみようと思います。



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